シンガポールのブリューワーズカップ

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シンガポールのブリューワーズカップ(コーヒー抽出選手権)で、主審を努めてきました。

「Brewers Cup :ブリューワーズカップ」とは、マニュアル抽出で、3杯のコーヒーを個別に抽出し、そのカップクォリティーとサービススキル、および、抽出のコントロールスキルを競い合う大会です。

予選、決勝と2ラウンドあり、予選では、同じコーヒー、同じ給湯器、同じ水、同じグラインダーを使用する「Compulsory(規定競技)」と、マニュアル抽出であれば、ほとんど規定のない「Open Service(フリー競技)」、決勝では、「Open Service + 前Compulsoryの合計得点」で競われます。

この大会では、抽出されたすべてのコーヒーのTDS(Total Dissolved Solids:総溶解固形分)を計測します。TDSとは、コーヒーという液体の中に、コーヒー豆から抽出された物質がどの程度含まれているかを、パーセント表示した数値のことです。

一般的には、1.15%から1.65%辺りが心地よく感じることの出来るといわれます。「コーヒーの焙煎度合と挽き目」、「コーヒーとお湯の割合」などによって、このTDSが変化するのですが、味覚の感覚は、一概にこのTDSによって表される数値と比例しないところが、この大会の醍醐味です。

今回は、16名の参加者から、6名の決勝競技者が選ばれ、その優勝者が、6月に開催される世界大会に出場します。今回優勝したのは、John Ryan Tingバリスタ。昨年のバリスタの世界大会でも、セミファイナリストとなった世界のトップバリスタでした。そのトップバリスタでも、2位と0.5点差という僅差という熾烈な戦いです。エチオピアのシャキッソのナチュラルプロセスのコーヒーを使用し、鉄瓶で湧かしたお湯をつかっての抽出は、ワイニーな香り豊かなコーヒーでした。

人の嗜好はとても多様ですが、その多様な嗜好が故に、コーヒーをより楽しむことができるのだと感じました。

2016年3月7日